読んだ背景:FI設計の「伝え方」を学ぶために手に取った
『ジェイソン流お金の増やし方 改訂版』を読んだ。厚切りジェイソンがFIREを達成した投資実践論だ。
私は43歳サイドFIRE・50歳で年間配当が生活費の一部をカバーする状態を目指しており、NISA・iDeCoは運用中だが実績は薄い。この本を読んだ理由は「投資ノウハウ」より「一般読者に刺さる伝え方」を学ぶためだった。
結果、シンプルな節約+インデックス投資の枠組みが、自分の積立設計を言語化する補助線になった。本記事では、この本から得た示唆をもとに、私が実装した積立投資の3段階設計を公開する。
第1段階:節約設計——「削れる固定費」を見える化する
本書の核心は「節約で投資原資を作る」ことだ。ジェイソンは「無駄な支出を削り、浮いた分を投資に回す」習慣を繰り返し強調している。
私が実装したのは「削れる固定費の見える化」だ。個人事業主+法人併営の私は、事業の経費と生活費の境界が曖昧になりやすい。そこで、以下の3項目を月次で可視化した:
- 事業経費(通信費・ツール利用料・交通費など)
- 生活固定費(家賃・保険・光熱費など)
- 変動費(食費・娯楽・書籍など)
可視化の結果、削減対象として浮上したのは「使っていないサブスク」と「過剰な保険」だった。サブスクは月額ワンコイン程度のものでも年間では無視できない額になる。保険は必要最低限に絞り、浮いた分を積立投資に回す設計にした。
この段階で重要なのは「削る基準を持つこと」だ。私の基準は「使用頻度が月1回未満なら削る」「代替手段があるなら安い方を選ぶ」の2つ。削った後の金額を記録し、その分を投資口座に自動振替する仕組みを作った。
第2段階:インデックス選択——「広く・長く・低コスト」の原則を守る
本書はインデックス投資を推奨している。ジェイソンが選んだのは米国株式のインデックスファンドだ。理由は「広く分散されている」「歴史的に右肩上がり」「手数料が低い」の3点。
私も同じ原則で選択した。NISA枠では全世界株式のインデックスファンドを積立設定し、iDeCo枠では国内外の株式インデックスを組み合わせた。選定基準は以下の3つ:
- 信託報酬が業界最低水準であること
- 純資産総額が一定規模以上あること(償還リスク回避)
- 分配金を出さず再投資する設計であること(複利効果を最大化)
実装時に迷ったのは「全世界か米国のみか」という選択だ。ジェイソンは米国株一本だが、私は「為替リスクを分散したい」という判断で全世界を選んだ。これは正解・不正解の話ではなく、リスク許容度と方針の違いだ。
重要なのは「選んだ後に動かさないこと」だ。市場の上下で売買を繰り返すと手数料と税金で利益が削られる。本書も「一度始めたら放置する」ことを強調しており、私もこの原則を守っている。
第3段階:継続習慣——「自動化」と「感情の切り離し」を設計する
本書の最終章は「続けること」の重要性だ。ジェイソンは「投資は習慣であり、感情を挟まないことが成功の鍵」と書いている。
私が実装したのは「自動化」と「感情の切り離し」だ。具体的には以下の2つ:
- 給与・事業収入の入金後、自動で投資口座に振替する設定(銀行の自動送金サービスを利用)
- 投資口座の残高を日次でチェックしない(月1回の確認に留める)
自動化の効果は大きい。振替を手動にすると「今月は出費が多かったから見送ろう」という判断が入り、積立が途切れる。自動化すれば意思決定の余地がなくなり、継続が担保される。
感情の切り離しも重要だ。市場が下落したとき、毎日残高を見ていると「売った方がいいのでは」という不安が生まれる。私は月1回のレポート確認に留め、日次の変動を追わない設計にした。これは『お金は寝かせて増やしなさい』でも推奨されている方法だ。
継続の最大の敵は「感情」だ。自動化と観測頻度の制御で、感情が入り込む余地を減らすことが第3段階の核心だと考えている。
まとめ:シンプルな原則を「自分用」に翻訳する
『ジェイソン流お金の増やし方』から得た学びは、節約・インデックス・継続という3段階の原則だった。私はこれを「削れる固定費の見える化」「広く・長く・低コストの選択」「自動化と感情の切り離し」という実装に翻訳した。
FI設計は計画段階であり、実績はまだ薄い。だが、シンプルな原則を守り続けることが、12年後の50歳ゴールへの最短経路だと考えている。本書は「FI実践者の伝え方」を学ぶ教材としても優れており、自分の設計を言語化する助けになった。