『エッセンシャル思考』を読んで変えた3つの習慣:38歳個人事業主のノイズ除去術

なぜ今『エッセンシャル思考』を読み直したのか

38歳、個人事業主と法人代表を兼ねる立場で、毎日のタスクは増える一方でした。NDT検査の現場対応、法人の経理処理、副業の検討、資産運用の勉強、家族との時間——すべてを「やらなければ」と思い込んでいた時期に、グレッグ・マキューンの『エッセンシャル思考』を再読しました。

初読は数年前でしたが、当時は「選択と集中の大切さ」を頭で理解しただけで終わっていました。今回読み直したのは、INTJ気質の自分が「何でも自分でやろうとする癖」に気づいたからです。本書の核心は「より少なく、しかしより良く」。この原則を38歳の今、具体的な行動に落とし込むことにしました。

変えた習慣①:案件を断る基準を明文化した

以前は「仕事の依頼は基本的に受ける」スタンスでした。理由は単純で、収入を途絶えさせたくなかったからです。しかし『エッセンシャル思考』の「90点ルール」——100点満点で90点未満のものは断る——を読んで、自分の基準を明文化しました。

私が設定したのは以下の3軸です:

  • 工数単価が業界相場を踏まえた基準を満たすか
  • 不当な扱いを受ける可能性がないか(対等構造かどうか)
  • 家族イベント(保育園行事・休日の予定)と衝突しないか

この基準を満たさない案件は、理由を添えて断るようにしました。結果、受ける案件数は減りましたが、1件あたりの集中度が上がり、ミスも減りました。断る行為は「Noと言う技術」ではなく、「Yesと言う対象を絞る技術」だと実感しています。

変えた習慣②:家族時間を「何時間」ではなく「何をするか」で設計した

子供が保育園児の今、家族時間の確保は優先度の高いテーマです。しかし以前は「週末は必ず子供と過ごす」といった曖昧なルールしかなく、結局スマホを触りながら同じ空間にいるだけの時間が多くなっていました。

『エッセンシャル思考』の「本質目標」——曖昧な目標ではなく、具体的で測定可能な目標——を参考に、家族時間を再定義しました。私の場合、子供から「尊敬される存在で居続ける」が本質目標です。これを実現するために、時間の「量」ではなく「質」に焦点を当てました。

具体的には、次のような行動に絞りました:

  • 月1回、子供と一緒に料理を作る(失敗してもいいから一緒にやる)
  • 寝る前の絵本は「ながら読み」をやめ、声のトーンと間を意識して読む
  • 週末の公園遊びは、スマホをカバンにしまって完全に集中する

時間の総量は変わっていませんが、子供が「パパと遊んだ」と実感できる密度が上がったと感じています。

変えた習慣③:情報摂取を「学びたいこと」だけに絞った

SNS、ニュースサイト、YouTube、メールマガジン——情報源は無限にあり、気づけば1日のうち相当な時間を「なんとなく見る」に使っていました。『エッセンシャル思考』の「ノイズを排除する」原則に従い、情報摂取を以下のルールで絞りました:

  • X(旧Twitter)のタイムラインは見ない。必要なアカウントだけリスト化し、リストのみ確認
  • RSSリーダーの登録を半分に削減。技術ブログと公的機関の更新情報のみ残す
  • メールマガジンは購読解除。必要な情報は自分で取りに行く

結果、1日あたりの「なんとなく見る」時間が大幅に減り、空いた時間を書籍の再読や実務の振り返りに使えるようになりました。情報は減らしても困らない。むしろ、本当に必要な情報だけが残ると、判断が速くなることを実感しています。

INTJ気質と『エッセンシャル思考』の相性

INTJ型の私は、計画を立て、体系化し、効率を追求する傾向があります。一方で「全部自分でやろう」「完璧にやろう」と思い込み、結果的にノイズを抱え込みがちです。

『エッセンシャル思考』は、この傾向に対するカウンターとして機能しました。本書の「トレードオフを受け入れる」という章は、特に響きました。すべてを手に入れることはできない。だからこそ、何を選び、何を捨てるかを意図的に決める——この姿勢が、38歳の今の私には必要でした。

まとめ:38歳の「より少なく、しかしより良く」

『エッセンシャル思考』を読んで変えた3つの習慣は、どれも「やらないことを決める」技術でした。案件を断る基準、家族時間の再定義、情報摂取の削減——すべてに共通するのは、「Noと言うことで、本当に大切なものにYesと言える余白を作る」という発想です。

38歳、個人事業主と法人代表を兼ねる立場で、すべてを抱え込むことはできません。だからこそ、何を選び、何を捨てるかを意図的に決める。この習慣が、今後のFI設計や事業運営の基盤になると考えています。

関連書籍

本記事で参照した『エッセンシャル思考』は、選択と集中の実践論として繰り返し読んでいます。

参考

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